「自閉症の診断を受けた21歳が作った感情記録アプリ - Felixa」

要約
自閉症スペクトラムで感情認識が困難だった開発者が、82種類の感情タグとAI分析で自己理解を深めるメンタルヘルスアプリFelixaを開発。感情の言語化で人生が変わった実体験談。
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Felixaを作った理由

アプリプレビュー

はじめに

19歳の時に自閉症スペクトラム(ASD)の診断を受けました。今は21歳です。

診断を受けるまでは、なんとなく周りと違う感じがしていました。特に困っていたのが、自分の感情がよくわからないことでした。嬉しいとか悲しいとか、そういう基本的なことは分かるんですが、もっと複雑な感情になると言葉にできませんでした。

診断を受けて

正直、診断を受けた時はホッとしました。今まで感じていた違和感に名前がついたからです。

でも、診断がついたからといって、急に生活が楽になるわけではありません。むしろ「で、どうすればいいの?」という新しい問題が出てきました。

感情記録を始めたきっかけ

カウンセリングで感情を記録することを勧められました。最初は面倒だなと思いましたが、やってみると意外と面白かったです。

今まで「なんかモヤモヤする」で済ませていたものを、「不安」とか「期待」とか具体的な言葉にしていく作業は、パズルを解いているような感覚でした。

記録を続けて分かったこと

3ヶ月くらい続けていたら、自分のパターンが見えてきました。

  • 月曜の朝はだいたい調子が悪い
  • 人と長時間一緒にいると疲れる
  • 予定が変わるとパニックになりやすい

当たり前のことかもしれませんが、データとして見えると対策が立てやすくなりました。月曜は軽めのスケジュールにするとか、人と会った後は一人の時間を作るとか。

アプリを作ろうと思った理由

感情記録は紙のノートでやっていましたが、もっと簡単にできないかなと思いました。プログラミングができたので、自分用にアプリを作り始めたのがきっかけです。

作っているうちに、これは自分以外の人にも役立つかもしれないと思うようになりました。特に、感情を言葉にするのが苦手な人には便利じゃないかと。

82種類の感情タグについて

感情タグを82種類にしたのは、自分が使いながら必要だと思ったものを追加していった結果です。

「不安」だけだと大雑把すぎて、実際は「漠然とした不安」なのか「特定の出来事への不安」なのかで対処法が違います。細かく分けることで、より正確に自分の状態を把握できるようになりました。

AI機能について

記録した感情を分析してくれる機能をつけました。自分一人だと気づけないパターンもあるので、客観的な分析があると便利です。

批判的なことは言わないように設定してあります。ただ事実を伝えて、可能な対処法を提案するだけです。

開発で気をつけたこと

シンプルに使える

複雑な操作は苦手な人も多いので、できるだけシンプルにしました。3分あれば記録できます。

プライバシー保護

メンタルの記録はとてもプライベートなものなので、データの扱いには気をつけています。

続けやすい工夫

毎日記録するのは大変なので、リマインダー機能をつけました。記録を忘れても責めないようにしています。

使ってくれた人の反応

リリースしてから、思っていたより多くの人に使ってもらえています。

「自分も感情がわからなくて困っていた」という声が多くて、同じ悩みを持つ人がたくさんいることを知りました。親御さんから「子どもが使っています」という連絡もいただきました。

これから

まだまだ改善したいところがたくさんあります。

  • もっと使いやすくしたい
  • Android版も作りたい
  • 専門家のアドバイスも取り入れたい

でも、無理せず少しずつ進めていくつもりです。

最後に

Felixaは完璧なアプリではありません。でも、感情を記録することで少しでも生活が楽になる人がいれば嬉しいです。

私自身、まだ感情と向き合う練習中です。一緒に少しずつ前に進んでいければと思います。

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