Next.js で CSP エラーが発生する場合の対処法

要約
Next.js 14で CSP(Content Security Policy)エラーが発生した場合の対処法について説明します。特に、unsafe-inline から nonce に変更する際に発生する問題とその解決策を紹介します。
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Next.js で CSP エラーが発生する場合の対処法

CSP とは

CSP(Content Security Policy)は、ウェブサイトのセキュリティを強化するための HTTP ヘッダーで、特定の種類のリソースがどの場所から読み込まれるかを制御する仕組みです。これにより、XSS(クロスサイトスクリプティング)などの攻撃を防ぐことができます。CSP は、外部リソースのロードやインラインスクリプトの実行を制限し、ウェブアプリケーションのセキュリティを向上させるために使われます。

CSP エラー

CSP 設定の style-src 'self' 'unsafe-inline';style-src 'self' 'nonce-${nonce}'; に変更すると、インラインスタイルに nonce がないためにエラーが発生することがあります。これにより、スタイルが正しく適用されないケースが発生するため、各コンポーネントでのスタイルの指定方法に注意する必要があります。

unsafe-inline とは

unsafe-inline は、インラインのスクリプトやスタイルを許可する CSP の設定です。これを使用することで、ページ内に直接書かれたスタイルやスクリプトが実行されますが、セキュリティ上のリスクも高まります。特に、XSS 攻撃のリスクが増すため、推奨されない方法です。代わりに nonce を使って特定のインラインスクリプトのみを許可する方法がセキュリティ面で優れています。

nonce とは

nonce は、CSP の一部として使用される一意のランダムな文字列で、特定のインラインスクリプトやスタイルを許可するために使われます。サーバーサイドで生成された nonce を HTML に埋め込むことで、そのリクエストに対してのみ特定のインラインスクリプトが許可されるようになります。これにより、CSP を厳格に設定しながらも必要なインラインスタイルやスクリプトを実行することが可能になります。

CSP エラーが発生する要因

CSP エラーが発生する一般的な要因は以下の通りです。

  • <style jsx> を使用している場合、インラインでスタイルが挿入されるため、nonce がないと CSP エラーが発生します。
  • style={{}} を使用している場合、インラインスタイルが直接書かれるため、これも CSP エラーの原因となります。
  • <Image> タグに style={{}} を使用している場合、インラインスタイルが問題となりエラーが発生します。
  • Twitter ウィジェットを使用している場合、外部からのスクリプトが CSP によってブロックされることがあります。
  • その他、スタイルが適用されるコンポーネントにおいて、インラインでスタイルを適用している部分がエラーの原因となります。

<Image> エラーの対処法

Next.js の <Image> コンポーネントを使用する際に、インラインスタイルを追加すると CSP エラーが発生することがあります。この場合、次のように style={{ color: "" }} のような空のスタイルを追加することでエラーを回避できます。

このように、style プロパティに空の値を設定することで、インラインスタイルに対する CSP エラーを防ぐことができます。

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