カスハラ対策というと方針や相談窓口が思い浮かびますが、厚生労働省の指針は、特に悪質なカスハラへの対処を決めておくことも求めています。指針はこれを「抑止のための措置」と呼んでいます。後回しにされやすい部分です。
指針が求めている3つのこと
- 対処の方針をあらかじめ定める(起きてから考えるのではなく、先に決めておく)
- 管理監督者を含む従業員に周知する(決めただけでは足りず、現場の人が知っている状態にする)
- 定めた対処を行える体制を整える(方針に「警察に通報する」と書いても、誰が動くのかが決まっていなければ実行できない)
あらかじめ決めておきたい6つのこと
- 「特に悪質」の目安: 暴行・脅迫のおそれ、長時間の拘束、繰り返しの要求など、通常の対応の範囲を超える言動をどう扱うか。例を3〜5個、自社の言葉で書いておく
- 現場での第一動作: 対応を打ち切る、場所を移す、上司に引き継ぐなど、その場で従業員が取れる動き
- 警察への通報: 暴行・傷害・脅迫などに当たり得る言動のときに、誰が、どの時点で通報するか
- 退店・電話終了の判断: 対応をやめてよい条件と、判断する人。現場の従業員が一人で決めなくてよい形にする
- 法的な手続への引き継ぎ: 弁護士への相談や法的手続が必要になりそうなとき、誰が窓口になるか
- 従業員の安全と心のケア: 対応した従業員を、その場から外す、休ませる、相談につなぐ流れ
つまずきやすい3つの点
- 判断を現場の一人に任せてしまう: その場で退店や通報を決めるのは重い判断です。判断する人と連絡する順番を決めておくと動きやすくなります
- 方針はあるが、管理職にしか伝わっていない: 最初に対応するのは現場の従業員です。朝礼や掲示など、届く先を先に決めます
- 起きた後の記録が残らない: 警察や弁護士に相談するとき、いつ・何が・どう対応したかが分かると話が進みます
どこからが法に触れるか、法的な手続を取れるかは、事案ごとに変わります。個別の事案は、弁護士や警察に相談してください。
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※本記事はカスハラ準備室が提供する情報です。自社サービスの紹介を含みます。本記事は一般的な情報提供であり、個別の判断は社会保険労務士・弁護士等の専門家にご確認ください。掲載している法令情報は作成時点のものです。