個人開発者の君、mainにだけpushしてない?
結論:GitHub Flowは一人開発者の命綱
mainに直接pushしてると、うっかりバグを本番に出したり、後から何をやったか思い出せなかったり、サービスが成長したときに人を巻き込めなくなったりする。つまり、GitHub Flowを取り入れることで、そういった「やらかし」を未然に防げる。
特にVercelやCloudflare Workersのような「GitHubにpushするだけで本番デプロイされる」環境では、GitHub Flowが実質的な安全装置になる。この記事では、一人開発者でもGitHub Flowを導入すべき理由をまとめておく。
GitHub Flowって何?
まずは基本の確認から。
GitHub Flowとは、GitHubでのシンプルかつ安全な開発フローのこと。手順はこんな感じ。
ステップ | 内容 |
---|---|
mainは常に安定状態 | いつでも本番反映できる状態を維持 |
変更はブランチで作業 | 直接mainに触らず、別ブランチで作業 |
開発後にPRを作成 | Pull Requestを出して変更を確認 |
レビューしてマージ | 問題なければmainにマージ |
自動で本番に反映 | CI/CDでデプロイされる |
要するに「mainにマージされたものだけがデプロイされるようにする仕組み」ってことやな。
「自動デプロイできるならPRいらなくない?」は罠
VercelやCloudflare Workersを使っていると、pushしただけで即デプロイされるから、わざわざPRを切らなくてもいい気がしてくる。だけどそれ、かなり危ない。
mainにpushするだけで済ませてると、以下のようなことが起きる。
理由1:本番が壊れる事故を防げる
mainにpushしたコードがそのまま本番に出るってことは、バグや作業途中の変更がダイレクトにユーザーに届くってこと。怖くない?
PRを通すようにすれば、一度立ち止まって確認できる。しかもVercelには、ブランチごとにpreview環境が勝手にできる機能がある。
ツール | プレビューURL例 |
---|---|
Vercel | https://your-branch-name.vercel.app |
Workers | https://your-branch-name.pages.dev (設定による) |
このプレビューで表示崩れやバグを確認してからマージすれば、「気づかず本番に出してしまった…」がほぼゼロになる。
理由2:変更の文脈が履歴に残る
PRには「なぜその変更をしたのか」「何を修正したのか」という背景が書ける。コミットログだけじゃ分からない理由もPRコメントで残せる。
たとえば後日こう思うはず。
- 「この関数の名前、なんで変えたんだっけ?」
- 「あれ?ここのロジック、前にバグあったっけ?」
PRを使っておけば、こうした疑問に自分の書いた説明で答えられるようになる。
理由3:チーム化しやすくなる
最初は一人でも、サービスが伸びてきたら外注やコントリビューターを迎えるかもしれない。そのときにGitHub Flowで運用していれば、すぐに共同作業に切り替えられる。
逆にmain直pushが常態化してると、他人が入りづらくて「属人化地獄」に陥る。
理由4:PRごとのプレビュー機能が活きる
GitHub Flowを前提に、VercelやWorkersのpreview機能が活用できる。PRを出すと自動的に確認環境ができるから、動作チェックやUIテストがやりやすい。
これを使わない手はない。
main直pushだと、本番しか確認できない。つまり、PRプレビューがないと、UI崩れも気づきにくくなる。
理由5:作業が小さく、トラブルに強くなる
PRをベースに作業するようになると、自然と「1PR = 1機能」みたいに細かく分けるようになる。これ、実はめっちゃ大事。
- レビューしやすい
- デグレしにくい
- バグの切り分けが簡単
- コードが読みやすい
逆にmainに大きな変更をまとめてpushしてると、どこでバグったか分からず地獄を見ることになる。
どうやってGitHub Flowを始めるか?
実はすごく簡単。
やること | 詳細 |
---|---|
mainは触らない | 基本、直接編集しない |
ブランチを切る | 例:fix-footer-bug やadd-signup-form |
PRを作る | GitHub上でクリックだけでOK |
CI/CDと連携 | Vercelなら勝手にやってくれる |
この4ステップで、あなたもGitHub Flow運用ができるようになる。
GitHub Flowを使わないとどうなるか?(実例)
- mainにpushしたら、ページが真っ白に…
- 数日前の変更を戻したいけど、どれを直したか分からない
- UI修正したけど、スマホ表示崩れてたまま本番反映
- 他人にコードの意図を聞かれて説明できず赤面
こういうの、全部GitHub Flowで避けられた話なんよね。
まとめ:GitHub Flowは「安心開発の最小単位」
GitHub Flowって、一見すると「チーム開発のためのフロー」に見えるけど、実は「一人開発でも事故を防げる、思考の整理ができる、スケーラブルになる」仕組み。
特にVercelやWorkersみたいなCI/CD前提の環境では、GitHub Flowと組み合わせることで、まさに最強の開発体験になる。
もし今、mainに直でpushしてるなら、今日からでもPRベースの開発に切り替えてみてほしい。GitHub Flowは、未来の自分へのやさしさそのもの。
終わりに
GitHub Flowはチーム開発者だけのものじゃない。むしろ、うっかりミスや「後で困る」を防ぎたい一人開発者にこそ向いている。
mainにpushして爆発する前に、今日からブランチ切って、PR出して、プレビュー見てからマージしてみよう。それだけで、個人開発の質がグッと上がるから。