初期コストゼロの個人開発の技術スタック

要約
Cloudflare Images, Pages, D1, Next.js, Clerkで揃えれば、初期コストゼロで実用的な MVP が組めます。おまけにカード不要
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コスパ最強な技術スタック

凄いところ

  • すべてに無料枠がある(カード不要)
  • 画像・デプロイ・DB・認証の面倒な部分が自動化/省略可能
  • フロントエンドに集中できる
  • MVP の検証スピードを最大化できる

Cloudflare Images(画像最適化)

Cloudflare が提供する画像最適化サービス。アップロード(保存・配信は有料)するだけで、自動的にリサイズや圧縮が行われ、CDN を通じて高速に配信できます。URL パラメータでの制御も簡単で、容量課金ではなく画像数による課金体系も魅力。

2025年4月19日現在 料金表
2025年4月19日現在 料金表

あまり話題になることもなく、まだ認知されてないイメージですが、構築簡単でコスパ最強です。

  • 自動リサイズ、最適化、CDN 付きでアップロード後すぐ使える
  • 日本リージョンでも高速。容量課金なし(画像数で制限)
  • Supabase Storage のような手動 RLS 設定が不要
  • CDN・最適化・変換(WebP 化など)が全部自動
  • Cloudflare ダッシュボード上で画像の確認・削除もできる
  • メンテ不要(最適化/削除スクリプトが要らない)
  • ファイル設計が圧倒的にシンプル

これ ↓ 凄くない?

性能表内容
CDN 配信Cloudflare のグローバル CDN により日本含め高速表示
最適化処理自動でリサイズ・圧縮・WebP 変換が可能
アップロード方法ダッシュボード or API 経由で簡単。画像 ID で一意管理
コスト構成容量課金なし。画像数ベース ※2
メンテナンス削除や最適化は自動化、保守コスト低い
サポートPNG、GIF、JPEG、WebP、SVG
最大寸法12,000 ピクセル
画像のサイズ制限10 MB
非公開画像署名付き URL トークンで可能

  • ※2:10 万枚/月まで固定料金

ただ、注意が必要なのは、無料プランだと、画像保存と表示ができない。つまり、アップロード機能を実装する場合は有料にする必要がある。無料プランだと外部の画像を最適化するに留まる。

横スクロールできます

機能無料プラン(Free)有料プラン(Paid)
外部画像の最適化✅ 利用可能(5,000件/月まで無料)✅ 超過は従量課金
Images ストレージ❌ 利用不可✅ 利用可能($5 / 10万画像/月)
Images からの配信❌ 利用不可✅ 利用可能($1 / 10万配信/月)
画像の変換✅ 5,000件/月まで無料✅ 追加:$0.50 / 1,000件

Cloudflare Images の無料枠では画像の保存機能は提供されません。画像の保存と配信には有料プランが必要です 。

R2とWorker(画像ストレージ)

画像ストレージを無料で済ましたい場合は、アップロードはR2やSupabase、もしくは、R2とWorkerと組み合わせて、Cloudflare Imagesは最適化用途として使えば完全無料でいけます!

R2は、ストレージ(画像・PDFなど保存)。Workersは、軽量な関数でR2と連携してファイル保存する。

「ストレージ」の側面を考慮すると、R2とWorkerを組み合わせるアプローチが無料枠の恩恵を最大限に受けられます。10GBの無料ストレージと1000万回の無料読み取りオペレーションは、MVPにとって非常に魅力的です 。一方、Cloudflare Images製品の無料枠は、あくまで外部画像の「変換」に特化しており、無料ストレージは提供されません 。

画像のサイズ変更が変換として利用できるようになった。画像サイズ変更機能はすべて、Images の変換機能として利用できる。それぞれの変換は 30 日ごとに 1 回のみ課金される。画像サイズ変更機能付きの従来のプランを使用している場合は、ダッシュボードにアクセスして画像プランに切り替える必要あり。

また、Cloudflare Images のクリエイターダイレクトアップロード機能を使用すると、ユーザーは API キーやトークンをクライアントに公開することなく、ワンタイムアップロード URL で画像をアップロードできます。

変換機能を使用すると、Cloudflare Images サービスの外部に保存されている画像を最適化・操作できます。変換された画像は、Cloudflare 上のゾーンから配信されるとのこと。

Cloudflare Pages(デプロイ)

GitHub に Push するだけで Jamstack アプリを自動デプロイできる Cloudflare のホスティングサービス。Functions による API 処理も可能で、グローバル CDN による配信で高速なレスポンスを実現します。クレカ不要で無料で始められます。

  • Next.js デプロイ OK
  • 無料プランで商用利用可
  • GitHub 連携で自動デプロイ
  • Functions(エッジ関数)も使えるので、ちょっとした API も OK
  • クレジットカード登録不要で完全無料

D1(軽量 DB)

D1 は SQLite ベースの Cloudflare 製 RDB。SQL が使えるため導入が簡単で、Cloudflare Pages や Functions とも連携できます。無料枠でも十分な性能で、MVP 検証や小規模サービスに適した構成になっています。

  • SQLite ベースで、手軽にRDB を導入可能
  • 接続制限はあるが、個人開発・小規模サービスには十分
  • SQL で書けるので学習コストも低い

Next.js(アプリ)

React ベースのフレームワーク。App Router により柔軟なルーティング構成が可能で、サーバーコンポーネントやエッジレンダリングにも対応。SEO 対策やパフォーマンスにも優れており、個人開発でも安心して使えます。

  • App Router によりルーティング/認証/SEO も自由自在
  • Server Component や Edge Rendering とも相性 ◎
  • 一般的な開発体験として安心感あり

Clerk(認証 UI 付き)

認証 UI を含んだ ID 管理サービス。メール認証や OAuth、2 段階認証などを数行で導入でき、UI コンポーネントも充実。カスタム実装不要で、MVP 開発のスピードを大幅に高めることができます。無料プランも充実。

  • UI コンポーネント込みで、認証導入が爆速
  • GCP 登録やメール設定不要ですぐに 2 段階認証付き認可が使える
  • Supabase Auth のようなカスタム UI 不要=開発スピード重視に向く

注意点・補足

  • D1 は本番運用には制限が多い(リードレプリカ・スケール面)
  • Clerk は月間アクティブユーザー数(MAU)で料金変動がある
  • Supabase も併用する場合、ストレージや RLS 管理などで選択肢に

まとめ

この構成は「作ること」に集中できる設計になっていて、特に以下のような人に向いています。

  • 検証したいプロダクトがある個人開発者
  • デザインや UI 実装に集中したい人
  • 最初の壁を突破したい初学者

初期コストゼロで「本当に使える」MVP を作るには、この構成は今のところベストな選択肢の一つです。

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